
ののちゃん 7―全集 (GHIBLI COMICS SPECIAL)
本書は、時事問題、現代哲学、歴史、スポーツ、ミステリーなど
幅広いジャンルの4コママンガを発表し続ける著者による
新聞連載作品を収録した単行本。
たまのの市に住む「ののちゃん」一家と、
彼らを取り巻く人々(そして、妖怪たち?)の陽気な日常を描きます。
3年3組の面々や広岡先生、
三宅さん、町内会長などお馴染みのキャラクターに加え
話が脱線ばかりの夏川先生、天才高校生シンガーの吉川ロカ、野球部で紅一点の島田など、
魅力的な新キャラクターも続々登場し、珍騒動を巻き起こします。
ミヤザワ不動産や大勲位精肉店、ゲスト出演のB型平次はもちろん、
藤原先生の性教育や、恒例の大玉転がし―と、どの話もとっても印象深いのですが
とりわけ印象深いのは、のぼると不思議な同級生・月子さんをめぐる
ちょっと怖くて、切ないエピソード(4212,4246,4247)
温かみと毒気の混じるユーモアと、鋭い人間観・世界観が調和し
読み返すたびに新たな発見がある本書
従来からの著者のファンはもちろん、
著者のマンガを読んだことがない人など
一人でも多くの方にオススメしたい著作です。

ののちゃん (全集5)
私は掲載誌の読者ではないので、ののちゃんを読むのは、この全集のときぐらいです。
なので、久方ぶりの全集ですが、分量もたっぷりで相変わらずのほのぼの家族の姿をちょっぴりの毒とたくさんの笑いと共に楽しむことが出来ました。
コストパフォーマンスもなかなか良いと思うので、お勧めです。

ののちゃん 8―全集 (GHIBLI COMICS SPECIAL)
おじゃまんが山田君というテレビ番組があり、夕方にやっていました。
バイトから戻る頃、「おーじゃまじゃまじゃまー」とジングルが流れます。
それで、ああ日も暮れるなあ、と思ったものです。
ののちゃん、の一家はこの「山田君」のメンバーとは少し違いますが、基本的には同一路線です。
さて、私は関西弁を話しません。
従って、ののちゃんのお母さんのコトバなどは、頭の中で再生していて、少し作者の意図するものとはズレてしまっているかも知れません。
それでも、ずいぶん長い間楽しませてもらっています。
50年近くとっていた朝日の購読をやめたので、この第8巻の後半部分は、はじめて目にするお話でした。
わたしは、この冊子では、宗勝君がおじいさんから3人の後見人(アラーム)を付けられたときの回が気に入りました。
さいご、彼は無言ですけれども、案外うれしかったんじゃないかと思いました。
作者のご健康をお祈りします。